言語聴覚障害について
失語症
大脳にはことばを理解し、生み出すことに関わる領域があり、その領域が脳卒中や事故などさまざまな原因で損傷された場合に失語症が起こります。
失語症ではことばの機能がすべて障害されるのではなく、聴く、話す、読む、書くといった脳と言語活動を行う器官(耳、口、目、手)との間の神経の結びつき、あるいは音、意味、文の組み立て、社会的状況に合わせてことばを使うこと、といったことばそのものの性質によってうまく使えることと使えないこととの違いが起こります。
例えば発音として話をすることはできなくても漢字で書くことができる、といったことが起こります。
言語を回復させる上でも、社会生活で他の人と交流する上でもよく保たれたことばの機能を用いて、障害を受けた機能を補うことができます。
うまく話をすることができなかったとしても、意思を通じる方法があることを周りの方にわかってもらう必要があります。
リハビリには時間と努力を要しますが、大きな回復も得られます。